団地を購入して“自分らしく住む”という選択
― 画一的な空間から、自由で豊かな暮らしへ ―
「自分らしく暮らしたい」「好きなものに囲まれて過ごしたい」。
そんな想いを叶える住まいとして、近年、静かなブームとなっているのが“団地リノベーション”です。昭和から平成初期にかけて全国に数多く建てられた団地は、古いながらもそのポテンシャルを秘めています。
かつては「画一的」「狭い」「古い」といったイメージもあった団地ですが、視点を変えれば“リノベ向きの素材”とも言えます。この記事では、団地を購入して自分らしい住まいを実現するための考え方やアイデア、注意点などを詳しくご紹介していきます。
■ なぜ今、団地が「アツい」のか?
団地には他の中古マンションや新築物件にはない、いくつかの大きな魅力があります。
① 購入価格がリーズナブル
一般的に、団地は築年数が古いため価格が抑えられています。都心や人気エリアであっても手の届く価格帯が多く、初めての住宅購入やシングル世帯、DINKs世帯にとって現実的な選択肢となっています。
② リノベーションで“白紙”から設計できる
団地の多くは古い間取りや設備がそのまま残っているため、スケルトンリノベ(内装・設備をすべて取り払い、構造だけ残す方法)がしやすい構造です。「自分のライフスタイルに合わせて一から設計したい」という方にはぴったりです。
③ 緑豊かで開放的な住環境
意外かもしれませんが、団地の敷地は広く、緑や空が豊かに感じられることが多いです。建物同士の距離が確保されており、最近の狭小マンションでは味わえない「のびやかさ」が感じられます。
■ 自分らしい住まいを叶える団地リノベのヒント
団地を“素材”として考えると、そこには無限の可能性があります。以下に、自分らしい暮らしを実現するためのヒントをいくつかご紹介します。
① 間取りを再構築する
団地の代表的な間取りといえば3DKなどの細かく区切られたタイプ。そこでおすすめなのが“間取りのフルリノベーション”です。
壁を取り払い、LDKを広くする。和室を洋室化する。押入れをワークスペースに変える。こうした大胆な間取り変更は、構造が単純な団地ならではの自由度があります。
② 素材と質感にこだわる
団地は「コスト重視の内装」で建てられたことが多いため、床や壁をリノベするだけで空間が見違えるように変わります。無垢材のフローリング、漆喰の壁、アイアンの棚など、素材にこだわることで“自分らしさ”が表現できます。
たとえば、インダストリアルスタイルが好きなら、コンクリート躯体を活かした“ラフ”な空間も可能ですし、ナチュラル志向なら木材やタイルでぬくもりある空間に仕上げることもできます。
③ 小さなスペースを“お気に入り”に変える
団地には小さな納戸や物置、和室の押入れなど、用途が限定されがちな空間があります。しかしこれを「趣味のコーナー」「読書スペース」「在宅ワーク用デスク」として活用することで、暮らしにゆとりと遊び心が生まれます。
限られた空間だからこそ、“自分だけの居場所”が映えるのです。
■ 団地暮らしの注意点・知っておきたいこと
もちろん、団地リノベには向き・不向きや注意点もあります。以下の点を把握しておくと安心です。
① リノベーションの制限がある場合も
団地によっては「管理組合の規定」が厳しく、間取り変更や配管移動に制限がある場合があります。たとえば、水回りの位置変更が難しい、床材に制限がある(防音のためフローリング禁止)などが典型例です。
購入前に「管理規約」と「リノベーション実績の有無」をしっかり確認しましょう。
② エレベーターがないケースも
団地は4〜5階建ての“階段のみ”のタイプが多く、上層階は日当たりが良い反面、荷物の運搬や将来的なバリアフリー対応に課題があります。リノベとあわせて“暮らしやすさ”も計画に入れると良いでしょう。
③ 断熱・配管など“見えない部分”にも配慮
築年数の古い団地では、断熱性能や配管の老朽化が課題となるケースもあります。快適で長く住める家にするためには、目に見えるデザインだけでなく、“設備面”の見直しも大切です。これは信頼できるリノベーション会社と相談しながら進めることをおすすめします。
■ 団地リノベは“思想”でもある
団地リノベの魅力は、単に“コストパフォーマンスが良い”というだけではありません。それは「与えられたものを自分で再構築し、自分らしく住む」という一種の“思想”とも言えます。
大量生産・大量消費から脱却し、自分の感性や価値観を反映した住まいに手を加えていく。それは、住まいに対する“主体性”のあらわれでもあります。
また、団地という“時代を超えて残った建築”に手を加えることで、新たな価値を吹き込むという意味でも、サステナブルな選択とも言えるでしょう。
■ まとめ 〜“どこに住むか”より“どう住むか”〜
「駅近で新しい物件を買う」「便利な立地で効率よく暮らす」──そんな暮らし方もありますが、団地リノベにはそれとは違う「自分軸で住まいを選ぶ」という魅力があります。
たとえ少し古くても、自分の手で空間をつくることで、世界にひとつだけの住まいが生まれます。好きなもの、居心地の良さ、機能性、自分だけの美意識。そうした“わたしらしさ”が詰まった家には、どこか特別なぬくもりが宿ります。
もしあなたが今、住まい選びに悩んでいるなら。
そして「もっと自分らしく暮らしたい」と願っているなら。
団地という“素材”を、一度見直してみるのも悪くないかもしれません。
神奈川県横浜市を拠点に横浜市内、相模原市、藤沢市、横須賀市などで、住宅や店舗のリノベーション工事をプランニングから施工・アフターフォローまで一貫してサポートさせて頂いている『株式会社空造』です。
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