成功者に共通する3つのポイントとは?
~「小さい会社」が意外な狙い目~
施工管理技士としてキャリアを積んでいると、ふと湧いてくる「このままで良いのか?」という疑問。
■ 残業ばかりで給料は頭打ち
■ 仕事量の割に評価されない
■ 年功序列で昇進に時間がかかる
そんな状況を変えようと「転職」に踏み出す人が増えています。そして実際に、転職で年収アップを実現した施工管理技士たちには、ある共通点があります。
しかも、彼らが次の職場に選んだのは必ずしも“大企業”ではありません。
むしろ、中小企業や小規模の元請け会社に移ることで、収入・裁量・満足度のすべてが上がったというケースが少なくないのです。
この記事では、施工管理技士が「年収アップ」を実現するために必要な考え方や実際の成功事例を交えながら、「小さい会社こそ狙い目」な理由を解説します。
【1】資格だけじゃない!評価されるのは「成果と思考力」
大手企業では年功序列や社内制度の影響で、「何年働いたか」「誰の下についていたか」が評価に直結しがちです。
一方で中小企業は、目に見える成果と“考えて動く姿勢”がダイレクトに評価されやすい環境です。
たとえば以下のような点が評価の対象になります。
現場でのトラブルを未然に防いだ判断力
工期短縮や予算調整に貢献した工夫
職人や施主との信頼関係の築き方
つまり、「資格を持っている」だけでなく、「現場で何を考え、どう動いたか」という“思考と行動”が武器になります。
これは、施工管理技士の現場経験者なら必ず積み上げてきた力であり、小規模な会社ではそれが即戦力として直結しやすいのです。
【2】小さい会社だからこそ、仕事の幅と裁量が大きい
「小さい会社=仕事が大変そう」と思う人もいるかもしれません。
しかし視点を変えれば、1人に任される範囲が広い=早く成長でき、評価もされやすいということ。
例えば、以下のような違いがあります:
項目 大手企業 中小企業・小規模工務店
担当する業務 分業制、限定された領域 打合せ〜引き渡しまで一貫して担当
昇進・昇給の仕組み 年功序列、評価が見えにくい 成果・実力でスピード昇進あり
給与体系 固定+賞与だが変動少なめ 歩合・インセンティブ制度あり
意見の通りやすさ 調整に時間がかかる 社長や経営層と直接やりとりできる
特にインセンティブ制度がある会社では、1棟の引き渡しで数十万円の成果給が出ることもあります。
「人数が少ない=自分の存在感が大きくなる」ので、貢献が可視化されやすく、年収アップにも直結しやすいのです。
【3】成功者は“会社の規模”より“役割と評価”を見ていた
転職で成功した施工管理技士に共通していたのは、「大企業志向ではなく、“自分を活かせる会社か”を基準にしていた」ことです。
◆ 実際の成功事例
●事例①:30代前半・2級施工管理技士
大手下請け会社で現場を回していたが、「指示通り動くだけの仕事」に物足りなさを感じ転職を決意。
→ 社員20名の元請け工務店に転職し、顧客との打ち合わせから現場引き渡しまで一貫して担当。
→ **年収420万円 → 510万円(初年度)→ 580万円(2年目)**に。
「小さい会社なのに、収入も成長も前よりずっと大きい」と語っている。
●事例②:40代前半・1級施工管理技士
中堅ゼネコンで長年勤務も、評価が頭打ち。
→ 従業員15名の建設会社に転職し、現場管理だけでなく部下育成や協力会社の選定も担当。
→ 年収580万円 → 720万円にアップ。
「自分の提案がすぐに形になる。会社と一緒に成長している感覚がある」と実感。
■事例③:大工から施工管理へ転身し、年収と将来性を獲得
20代後半、木造大工として7年の現場経験を積んだ男性。
親方のもとで木造戸建て住宅の建方・造作を一通り経験してきたが、体力面の不安や将来の収入に限界を感じて施工管理への転職を決意。
独学で「2級建築施工管理技士(学科)」に合格したのをきっかけに、地域密着型の注文住宅会社(社員数30名)に未経験で施工管理職として入社。
転職時のアピールポイント
図面が読める+実際に施工できるため、現場監督と職人の橋渡し役になれること
若いうちに現場を熟知しているため、現場対応力に即戦力性があること
これまでの職人時代に得た「納まり・精度」への感覚
入社当初は現場補佐としてスタートしたが、1年目の終わりには5棟の現場を担当。
前職の年収360万円 → 2年目で480万円、3年目には資格を取得し年収550万円に。
「手を動かす側から、現場を動かす側へ。施工を知っているからこそ、図面と現場の“ズレ”に気づける。前職の経験がすごく活きている」と話している。
🔍 解説:大工出身の施工管理技士は、「図面だけじゃなく、施工の現場感を理解している監督」として高評価を得ることが多い。年齢が若いうちのキャリアチェンジは特に歓迎され、年収・ポジションの両方でチャンスが広がる。
【結論】小さい会社こそ、「自分の価値」で勝負できる転職先
もちろん、大手企業には安定性や福利厚生、ブランド力などのメリットがあります。
しかし、「年収を上げたい」「もっと評価されたい」「現場を自分の手で動かしたい」と考えるなら、小さい会社こそ本当のチャンスが眠っている場所です。
転職時に意識すべき3つのポイント
自分の強み(経験・対応力・コミュニケーション)を棚卸しする
会社の規模よりも、“裁量と評価の仕組み”を重視する
目先の条件より、“中長期的に収入が伸びるか”で判断する
◆編集後記:施工管理技士の未来は、選ぶ会社で変わる
今、施工管理技士の人材ニーズは高まっています。
中小企業でも「即戦力がほしい」「任せられる人を厚待遇で迎えたい」と考えている企業が多数。
自分の経験と資格を活かしながら、年収アップと働きがいの両立を目指せる時代が来ているのです。
「規模」ではなく「価値」で選ぶ転職。
次に収入を上げるのは、あなたかもしれません。